こんにちは♩
今日は何とも、ヘビーというか軽々しくお話できない内容というか、
目を背けられない問題、「子どもへの暴力について」のお話を…。
先日読んだ本の言葉がとても胸に響いたので、
その言葉をお借りして、
この問題について、考えてみたいと思います。
目次
暴力は絶対だめ!
これはわたしが読んだ本のタイトルです。
アストリッド・リンドグレーンさんという、
スウェーデンの児童文学作家の方のスピーチをまとめた1冊になっています。
厚さは約1㎝程ですが、とても熱いメッセージのこもった本でした。
こちらのスピーチが行われたのは、
1978年、ドイツ書店協会平和賞での授与式の場。
もう40年以上昔です。
これだけの歳月が経ちましたが、
悲しいことに子どもへの暴力は完全になくなることはなく、
胸の痛むニュースを目にすることも、たびたびある世の中。
アストリッド・リンドグレーンさんは、
どうしたら少しでも、子どもへの暴力のない社会を作ることが出来るのか、
ご自身の経験や考えをもとに、この本の中で自身の結論を出されています。
「子どもへの暴力をなくすにはどうしたらいいか?」
……。
難しいですね。
すぐに、ご自身の考えが浮かばない方にも
考え方のヒントとして、この本をおすすめしたいと思います。
愛情いっぱいに育てる方法
とても素敵なスピーチなのですが、
全部を紹介するわけにはいかないので、(本をぜひ!)
いくつか抜粋を…。
愛情いっぱいに育てる方法とは、子どもたちを成り行きにまかせて、したいようにさせることではありません。子どもたちが規範もなしに成長することを意味していませんし、子どもたちもそれを望んではいません。自分の行動に対しての規範は、子どもにも大人にも必要であり、子どもたちは他のだれより親をお手本として学ぶのです。もちろん子どもたちは親を尊敬すべきですが、本当のところは、親もまた自分の子どもを尊敬すべきです。子どもたちに対して親としては当然の有利な立場を濫用すべきではありません。
出典:「暴力は絶対だめ!」アストリッド・リンドグレーン 石井登志子 訳
胸にささる言葉ですね。
子どもは子どもではありますが、ひとりの人間ですものね。
自身の想いや感情があり、大切にされる権利をもち、
子どもの権利条約で守られています。
ユニセフのHPでも子どもの権利条約について詳しく記載されています。
ぜひ、一度目を通して見てください。
わたしたちにできること
一人の人間としてわたしたちにできることは小さなことかもしれません。
しかし、できることがないわけじゃない。
わたしの力で世界から暴力をなくすんだ!という意気込みはとても素晴らしいと思いますが、
個人の力だけでは現実的に難しいことは承知…。
しかし、塵も積もれば山となる。
わたしたちにできる小さなことは何なのか。
アストリッド・リンドグレーンさんはこうおっしゃってます。
現時点で戦争が起こっていなくても、世界には理解できないほど残忍なことや、暴力、圧制があふれていて、子どもたちは、そのことについて間違えなく無知ではいられないのです。子どもたちは、日常的に見たり、聞いたり、読んだりして、ついには暴力は、当たり前に起こるのだと思うことでしょう。ですから、物事を解決するには暴力以外の別の方法があることを、わたくしたちはまずは自分の家庭で、お手本として示さなくてはならないのです。
出典:「暴力は絶対だめ!」アストリッド・リンドグレーン 石井登志子 訳
もし、家庭で暴力が日常的に行われていたら…。
子どもたちは、暴力は当たり前にあるものなんだ…と思うかもしれない。
これは恐ろしいことですね。
子どもたちは本当に純粋で、可愛らしい。
一方で物事の善悪の判断などは成長過程で学んでいきます。
家庭の中で、どうやったらこの問題を解決できるのか、
暴力以外の手段があることをしっかり学び成長していくことで、
暴力は当たり前じゃない、暴力は嫌だとはっきり言える大人へ成長していくことを、
願うばかりです。
しかし、親だって人間。
イライラする時もあれば、心に余裕がない時はきっと誰にでもある。
ついカッとなってしまう、手が出そうになる…。
しかし、そんな時にどう対応するか。
厚生労働省の啓発教材がとてもいいなと思ったので紹介させていただきます。
パンフレット内容もとてもいいなと個人的に感じました!
ぜひ、読まれてみてください。
さいごに…
暴力というものは、悲しいことですが、今も昔も存在しています。
力で人を押さえつける行為。
それを受けた人の心のダメージは計り知れません。
ましてや、自分の親、守ってくれるはずの大人にそのような行為をされた場合、
大人になってもその傷が完全に癒えることはないようです。
悲しみの連鎖を断ち切るには、
小さなできることをひとりひとりの大人が自覚し、
子どもへ、親へ、お互いに敬意をもち、
愛をもって支え合うことが必要なのかもしれません。
私自身も保育者として、微々たる力かもしれませんが、
生活の中で丁寧に何度も子どもたちへ伝えていきたいと思います。
自分に出来ることを今後も模索していきたいですね。
ではまた…!